若い頃の自分を思い出し
誰にでもわかる言葉で
知識・経験を伝えたい
製紙用薬品事業カンパニー 製造部
仙台工場 工場長代理
ブロンズマイスター
中山 嘉夫
Interview 社員インタビュー
Profile
1991年18歳で入社し、約16年間加古川製造所で塗料用樹脂の製造に従事。1993年に半年間国内の関係会社(塗料用樹脂の製造)に出向。34歳の時に仙台工場に異動し、製紙用薬品の製造部門へ。趣味はピアノ。休日の楽しみは奥さんとランチをしたり、買い物に行ったりすること。
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成長につながったエピソード
新たな製造ラインを
軌道に乗せ、
風通しの良い職場を作る2005年に仙台工場で新たに立ち上がった製紙用薬品の一つ、表面サイズ剤の製造ラインを軌道に乗せるため、2006年、34歳の時に仙台工場に班長として異動しました。当時は私も含めて表面サイズ剤に関しては経験の浅いメンバーが多かったため、トラブルも多発していました。そこで、作業手順の見直しや手順書の作成、メンバーの教育などを行い、事故撲滅や不良品低減に注力しました。
特に心掛けたのは、気軽に発言でき、ミスがあればすぐに報告できる風通しのよい雰囲気を作ること。そのためには普段からのコミュニケーションが重要と考え、誰よりも早く出社して、業務に入る前にみんなの顔を見て声を掛けるようにしました。今でもその習慣は続けていますし、現場の欠員をカバーするため、自ら現場に入ることもあります。製造現場を長く経験しているからこそ、現場のピンチは見過ごせないんです。 -
仕事人生における思い出
いつ起こるかわからない
災害に対し
安全を守る使命を果たす仙台工場で東日本大震災を経験しました。2~3週間は電気も水もなく、被災したメンバーを自宅に泊め、開くかどうかわからない店の前に並び、毎日7階まで階段を上り下りしました。そんな状況の中、震災4日後にはハリマ化成の他拠点から食料や衛生用品などの支援物資が送られてきた時はありがたかったですね。おかげで市役所、近隣の商店に支援物資を提供することもできました。現在では工場で災害に備えた非常用品を備蓄し、全国のどの拠点で災害による被害が発生しても、迅速に支援できるようにしています。
震災の瞬間、製造設備はちょうど化学反応を終えて冷却工程に入っていたため、大きな事故には至りませんでした。しかし、化学反応中に停電になれば、何が起こるかは想定しきれません。製品の安定供給はもちろん、従業員や地域住民の安全確保という使命を果たすため、被災経験をふまえて工場全体の電気を賄える自家発電装置を導入。緊急時を想定した訓練も定期的に行っています。 -
若い頃の私と先輩社員とのエピソード
頑張りを見ていて、
ほめてくれる
先輩の信頼に応えて入社3年目での関係会社への出向が転機となり、前向きに仕事に取り組んでみようと思うようになりました。資格を取得し、コツコツと意欲的に働くと、先輩からしっかりと見てもらえ、ほめられ、新しい製造設備を任されました。信頼されたことが嬉しく、新しい設備を楽しんで触るうちに詳しくなり、他の設備にも興味を持つようになりました。そうして、次第に様々な仕事を任されるようになったんです。
もう一つ忘れられないのは、係長になった時に仕事を教えてくれた先輩のこと。班長の時は現場を見ていればよかったのが、売上や原料単価、在庫量などを把握して書類にまとめ、収支のバランスやその影響を考えなければならなくなりました。その先輩は、数字が得意で書類もきっちり作る方。書類を作ると何度もダメ出しされましたが、そのおかげで製造現場を数字で正確に把握し、分析するスキルを身につけられました。この経験が今の私の仕事の基盤になっています。 -
私のこれからと目標
興味を引く分かりやすい研修で
技術力を次代に引き継ぐハリマ化成では、社内の高い技術力を次代へ引き継いでいくことを目的として、主に製造技術に関する技術・知識・育成力等の専門性を評価する仕組みを人事制度の一つとして取り入れています。私は今年から、全国の製造職のメンバーに向けた技術研修の講師を担当することになりました。何も分かっていなかった若い頃の自分にも理解できるように、楽しく興味を引くような研修で、自身の知識や経験を伝えていきたいと考えています。
Schedule
1日のスケジュール
8:00
出社。
原料や製品在庫の量を確認し、製品の生産スケジュールを調整。
10:00
工場内の各現場を回って作業の様子を確認し、安全管理を行う。
12:00
昼休憩。昼食はいつも愛妻弁当。
13:00
職場の安全・品質・環境の管理、設備保全、改善活動、教育訓練から、植栽の管理や除草、来客対応、工事業者との折衝など工場の運営に関わるほぼすべての業務を担っています。工場をよりよく変革できた時はやりがいを感じます。
16:50
退社。